
授業中、玲音はコードを高速で見ている。恐らくLisp。

携帯NAVIまで拡張している。

ありすは玲音がワイヤードに没入していく事が心配でならない。

そして二人目のナイツ――は実に、その、な……、
しかしこの背景凄い。

すいません。完全に「ステロタイプ」なキャラです。
同時視聴実況では「おまえら」「おれら」のワードが飛び交った。

玲音は屋上で独り、「世界」を見下ろしている。

「リアル・ワールドなんて、ちっともリアルじゃない」
時に今も私自身が感じるダイアローグ。

そんな玲音に声を掛けるありす。

玲音を「普通に」中学生らしく愉しんで欲しいと思って幾度も誘い出したが、玲音は変わらなかった。いや、実は大変な変化をしているのだが、自分自身でその変化を「ないもの」にしようとして没交渉になっていただけだった。
ありすが謝ると、玲音は必死に「そうじゃない」と否定。

ここでの玲音の否定は小刻みに震える程に、哀しい。

ありすは玲音の手をとって互いの体温を感じさせる。

玲音はありすの心配を心底嬉しく思っていた。しかし、この二人はこの後……

友だちという言葉が嬉しい玲音。

ここでネット・ニュウズ。
情報庁情報管理局がナイツによる攻撃でダウンし、ワイヤードの情報が昏迷を極めている。

「このニュウスが届くのは明日、もしくは昨日になる事もありますのでご注意ください」
このくだりはデジタルのみではなく、風雅なアニメーションがしっかり描かれている。

そして「ナイツ」の「説明コーナー」。
ナイツ、そしてワイヤードのレインについての噂話がヴォイス・オーヴァーで流れる。

きっちり1分のこのシークェンスは、殆ど素材がフォントのみのモーション・タイポグラフィクスで構築されている。担当は上田P。

あれ? この時はオンエア時のリアルタイムにはしていなかったのか。
恐らくこの辺りのオンエアから、ウェブで「lain」の事を書く人がぼつぼつ現れ始めて、我々はこぞって検索で見つけては読んでいた。
「誰も見てない」と思ってひたすらアウトな表現をしてきたのだが、それを面白がってくれている人がリアルにいるのだ、と判ったのはスタッフにとって大きなモティヴェーションになった。